制作会社からWordPressのログイン情報をもらっていない場合の話

制作会社にWordPressサイトを作ってもらって、「管理画面のログイン情報」をもらっていない。
これって普通なのか、少し不安になることはありませんか。
結論から言うと、珍しいことではないので直ちに不安になる必要はありません。
ただ、サイトの管理会社を変えたい場合や、リニューアルしたい場合に不利に働くことがあります。
いくつか確認しておくべき点を押さえておきましょう。
必ず確認するべき3つのこと
- ドメイン情報
- レンタルサーバー情報
- WordPressなどCMSのログイン情報
これら3つの情報を開示してもらえるのか、必ず確認しましょう。
1:ドメイン情報
ドメインとは、サイトのURLのhttps://の後に続く文字列のこと。(〇〇.com 〇〇.net など)
ドメイン管理会社名と、そのログイン情報を確認します。
- 管理会社名(お名前.com、Xdomainなど)
- ログイン情報(ID、パスワード)
これさえあれば、最悪サイトの中身を取得できなかったとしても、「ドメインパワー」と呼ばれるサイトそのものの価値は確保することができます。
2:レンタルサーバー情報
こちらもドメイン同様、会社名とログイン情報を確認しましょう。
- 会社名(お名前.com、Xdomainなど)
- ログイン情報(ID、パスワード)
3:WordPressなどCMSのログイン情報
WordPressのログインは専用のURLがあります。そのURLとログイン情報を確認します。
- ログインURL
- ログイン情報(ID、パスワード)
ドメイン、サーバー、著作権、ログイン情報など全ての情報を握られていて
ログイン情報を知らないとどうなる?

お知らせの更新や記事投稿など、WordPressサイトの運用には管理画面へのログインが必要です。
これらの更新をすべて制作会社に任せていて、今後も特に変更の予定がない場合は、ログイン情報を持っていなくても大きな問題にならないケースもあります。
ただし、「サイトを引っ越したい」「管理会社を変更したい」「リニューアルを検討している」といった場面では、サイトの引き継ぎが難しくなることがあります。
※サーバーにログインできる場合など、別の方法でサイトを引き継げる場合もあるので、すぐに不安になることはありません。
制作会社によっては「WordPressのログイン情報は開示しない」という内容を契約に含めている場合もあります。
トラブルになる前に、ログイン情報を共有してもらえる契約かどうかを一度確認しておくと安心です。
ログイン情報をもらえなかった!そんな時は…

ログイン情報をもらえなかったからと言って、焦る必要はありません。
まずはドメイン、サーバーの情報をもらえるのか確認し、サイトの著作権がどこに帰属しているのか確認しておきましょう。
制作会社に連絡するのに気が引ける場合は契約書を確認すれば書いてあることがほとんどです。もし契約に書いていなければ交渉の余地があるので、なるべくご自身で各ログイン情報を確保できるようにしておくと良いでしょう。
【実体験】ログイン情報がなくてサイト引っ越しができない

これは実際に私が対応したトラブル事例です。
ある建築事務所からのご相談。
WEB制作会社にサイトの制作・管理を依頼し、数年後、管理費用が高いため見直しで管理会社を変えることにしました。
その際、「WordPressのログイン情報は渡せない。契約書にも書いてある。」と一蹴され、管理会社を変えるとサイトの更新すらできない状態になってしまいました。
この時は、幸いドメイン・サーバーは自社で契約していたのでサーバー内のファイルから必要な情報を集め、サイトリニューアル→無事に引越し・管理会社を変更することができました。
サーバーの情報があったので簡単に対応できましたが、「ログイン情報がもらえない」ケースでは、ドメインやサーバーの情報も制作会社側で管理されていることが多く、こういった場合はサイトを作り直す必要が出てきます。
作り直すならまだしも、ドメインパワーを引き継げない場合はサイトの検索順位や信頼性を1から作っていかなければいけないので絶対に避けたいパターンです。
トラブルになる前に、どう言った契約内容なのか、交渉の余地があるのか、確認しておくことが重要です。
まとめ
ログイン情報を知らなかったとしても、すぐに不安になる必要はありません。
ログイン情報を渡さない=違法、という話ではありませんし、契約内容によっては、制作会社側の管理が前提になっていることもあります。
重要なのは、
- ドメインにログインできるか
- サーバーにログインできるか
- 契約上、管理権限がどうなっているか
この3点を整理することです。
状況によっては、
今の制作会社と揉めずに管理体制だけを見直す、という選択肢も取れます。
この記事を読んで、トラブルになる前に自身のサイトがどのような契約状況になっているのか確認しておきましょう。
もし、自分のサイトが「今どの情報を自分で管理できているのか」一度整理したい場合は、状況だけ確認する相談からでも大丈夫です。こちらからお問い合わせください。
